先日父が入院をしたことを投稿いたしました。
入院後検査をして検査結果がでたので、母、妹、そして父本人と一緒に検査結果を聞いてきました。
結果としては「膵臓がんだが、手術により回復できる見込みが大いにある」という診断でした。
これから同じような経験をされる方がいらっしゃるかもしれないので、医師から教えてもらったことを共有する意味で、今回投稿します。
閉塞性黄疸
先日も説明しましたが、おさらいかねて症状などについてご紹介します。
自覚症状
- 身体中に湿疹がでる(胆汁が血管に逆流するため)
- 湿疹がかゆくて睡眠にも影響あり
- 顔が黄色くなる(胆汁が血管に逆流するため)
- 尿がかなり濃い色になる(胆汁が血管に逆流するため)
- 便が白っぽい(胆汁が消化器に供給されないため)
これらの症状がでたら閉塞性黄疸の恐れがあります。
父はこの中で「かゆみ」に最も苦痛を感じており、夜も眠れないし、四六時中かゆいという不快感を訴えていて気分もかなりどんより、していました。
閉塞性黄疸はほおっておくと、膨らんだ胆管から雑菌が増殖して身体を巡ってしまう胆管炎という炎症を起こす危険性があります。
この胆管炎は命を落とすリスクも有るため、極めて危険な現象とのこと。
そのサインは発熱、だそうです。
黄疸で発熱が見られた場合は、すぐに救急車を呼んで病院へ行ったほうがいいということです。
検査及び状態
MRIを使って肝臓、胆嚢、胆管、膵臓、膵管といったところを観察します。
今回はこの検査で
- 胆管と膵管が塞がれている
- 石が詰まっている、というよりは管自体が何かしらの理由でふさがっているように見える
といったことがわかりました。
さらに精密に検査及び処置をするために、ここで入院となります。
入院した後、十二指腸に胆管がきているので、十二指腸まで挿入できる内視鏡を使って検査をします。
閉塞しているところにステント(管)をいれることで胆管を開き、たまっていた胆汁を流していくことで上述の症状は改善されていきます。
そしてこの際に塞いでいた部分の組織を採取し分析にかけます。
膵臓がんと診断されたら
MRIの写真からがん細胞によって塞がれている可能性がありそうだと、はじめから医師は言及していましたが、やはり検査の結果、膵臓がんであることが判明しました。
膵臓がんは
- ステージ1:大きさが2cm以内で膵臓内部に限定され転移がみられない
- ステージ2:大きさが2cm以内で膵臓内部に限定され第1群リンパ節に転移がある
- ステージ3:「膵臓内部に限定され第2群リンパ節に転移」または「周辺に浸潤及び第1群リンパ節に転移」
- ステージ4a:周囲の血管や臓器に浸潤
- ステージ4b:第3群リンパ節や離れた臓器に転移
とステージが定義されています。
父のがん細胞は1.6cmとステージ1もしくは2のレベルと判明。
一番いい処置は「手術」で除去すること。
しかし手術ができるかどうか、確認事項があるということを教えてもらいました。
膵臓がんの手術前確認事項
医師からは
- 膵臓は主要な血管がそばにあるため、患部がその血管のすぐ近くまたは血管にくっついている場合は手術ができない場合がある。
- 他に転移がみられているかどうかを確認する必要がある。
と説明いただきました。
外科専門家によると、父の場合1は大丈夫そうなので、2を調べる必要があります。
本来は造影剤をいれてCTスキャンをかけたいのですが、腎臓に影響を与える恐れがあるため、腎臓が弱っている父にはリスクがあります。
そこでPET検査で全身の確認、胃カメラと大腸カメラで直視する検査をして転移の有無を確認することになりました。
PETは外来でないと検査してもらえないらしいので、一旦父は退院します。
PET検査をうけて、その結果転移がみられなければ、黄疸で傷んだ肝臓の回復を待って(個人差はあるものの2〜3週間位が目安)手術の日程を設定することとなりました。
所感
膵臓や肝臓、脾臓などは沈黙の臓器と言われ、特に膵臓はがん細胞に侵されても自覚症状が出ないケースが多いため、見つかったときはステージ4ということが少なくありません。
私も前職時代に仕事仲間を膵臓がんでなくしましたが、体調不調を訴えて会社を休んでからたった3ヶ月で他界してしまいました。
著名人では歌舞伎の坂東三津五郎や、元横綱千代の富士、スティーブ・ジョブズ、ムッシュかまやつなどが膵臓がんで亡くなっています。
そういう意味で、父は別の症状で膵臓がんをかなり早期に見つかって、とてもラッキーだったと思います。
私も船堀の仕事が終わり比較的時間の自由がきくようになったところでもあるので、父や母のサポートがよりやりやすくなり、これもめぐり合わせなのかと感じます。
普段から身体の調子に気を配ることは大切なことですね。