今回読んだのはこちらです。漫画です(^^)
たまたまテレビで紹介されていて、「面白そう」と衝動買いしました。
宇宙人が「夏の自由研究」のテーマとして「地球を旅する」ことにし、地球人の菅田になってワープしてやってくる、という設定(笑)
住宅街を中心に、商店街、河原、駅前といった場面で、普段我々が”あたりまえ”に見てきた、というより”目にしていた”ことに着目して、その内容や歴史を深堀りしていく内容です。
最初の見開き2ページで、タイトルと「なんだこりゃ!」というテーマ発見の場面で始まり、次の見開きで深堀りする、というパターンで統一されています。
通気口とか擁壁とか給水タンクといった、目にはするけど実はよく知らないといったものから、セミの抜け殻、粗大ごみ、消化器など普段ふれているものも取り上げられています。
楳図かずおさんチックな絵柄が印象的です(^^)
300ページにも渡る大作で、扱っているテーマは51にものぼります。
知っていることもあれば、「へ〜そうだったんだ」と私の年齢でも初めて知ることが結構ありました。
漫画家でありイラストレーターでもある作者のネルノダイスキ氏は、本書の作成に5年かけたといいます。
「アスファルト」のコーナーでは、アスファルトの層構造を始め、ひび割れの種類、ポンピング現象、修繕工法についても触れていて、これらはおそらくちゃんと専門家へ取材して得られた情報だろうと思われます。
「家の解体」のコーナーでは、かなり細かく工程を分解して手順を説明してくれていて、これもきっと解体業者に取材をして、その様子も見学していたんだろうな、と思わされます。
普段何気なく目にしているものも、よ〜く観察するとたくさんの「未知の世界」を発見して、それを調べる楽しみが生まれる、ということをこの本はたっぷり示してくれています。
そんな目線で散歩したり街を歩いてみると、それだけでも楽しい時間をすごせるんじゃないか、とあとがきで触れています。
やたらと背伸びをしたがったり、要求されることが多いこの世の中。
そんなことをしなくても素敵な世界はたくさんあるよ、と作者がメッセージを送っているのかなぁ、なんて勝手に妄想して同調しています。
