今回鑑賞した映画はこちら。
Amazon Primeでなにかないかなぁ、と探していて「あなたにおすすめ」で出てきた作品で、ほんわかした映画かなぁ、なんて思って視聴しました。
舞台は第二次世界大戦さなかの1941年頃、イギリスはスコットランドのエリスケイ島沖で大量のウイスキーを積んだ貨物船SSポリティシャン号が座礁した事件の実話を基に描いた物語。
原作は英国人作家コンプトン・マッケンジーが1947年に発表した小説「Whisky Galore」(意味:たっぷりのウイスキー)。
ちょっと邦題とは異なりますが、映画をみるとさほどずれていないことがわかります。
戦争の影響で、ウィスキーが枯渇するという状況に陥ってしまったイギリス。
ウィスキーがソウルドリンクでもある、スコットランド地方の小さな島に住む島民たちは、日に日に元気がなくなってきます。
そこに、船が近くの沖で座礁。
なんとウィスキーを大量に積んでいることを知った島民は、総出でこのウィスキーを盗み出します(笑)
彼らは”盗む”というより、海に沈み行くウィスキーを”救い出す”使命感さえ感じていたかもしれません(^^)
乾いたスポンジが水を吸うように、島民たちはウィスキーで元気を取り戻します。
そこへ堅物の大尉が役人を本土から連れてウィスキー泥棒の証拠をつかもうとしますが、これも島民一丸となって妨害(笑)
その中心人物が島の郵便局の局長で、2人の娘にはそれぞれ島民のボーイフレンドがいます。
娘たちはボーイフレンドとの結婚を望みますが、結婚式をあげるには、何に変えてもウィスキーが不可欠。
まあ、ちょっとしたコントのようなストーリー展開で、コメディ的なタッチで描かれています。
この映画、話の展開は奇抜でないし、特別な要素はないのですが、人の温かみを感じさせる設定だなぁ、と感じました。
挫傷した船から数百ケースのウィスキーを島全体で盗み出すんですから、立派な犯罪ではあるのですが、バケツリレーでウィスキーを運び出したり、捜索で見つからないように、島中の至るところに隠すのがまたかわいらしく、捜索がやってくると子供が手旗信号で伝令送ったり、いざ盗みに行こうとしたら日付が変わって安息日になりすごすごと家に帰っていくさまは叱られた子供のようで、罪悪感を全然感じさせない不思議な設定です(^^)
島の人達の信頼関係がとても強く、なぜかハッピーな気分にさせられるんです。
それと、普段それほど飲まないウィスキーがやたら美味しそうです(笑)
こういうお酒の飲み方っていいなぁ、と思いました。
ウィスキーはショットグラスでストレートで一気、が本来の飲み方。
水で割ったり、ソーダーで割ったり、氷を入れてロック、な〜んてことはしないんですね。
ウィスキーのアルコール度数は42〜3度が多いから、かなりアルコールはきついです。(日本酒やワインは14度前後、ビールは5度前後ですからね)
昔テキーラをショットで飲み続けてボトル1本あけてしまったことがあるんですが、そのときも、スパッと飲んでは話しし仲間たちとたり歌ったり(お店にカラオケがあったので)、とても楽しかった記憶があり、なんかそんな”楽しい飲み会”というお酒なんですね。
美味しいウィスキー、飲みたくなっちゃいました(^^)
偶然にも3週続けてイギリス映画。出演者も実力は揃いでした。オフィシャルサイトから出演者の紹介を引用します。
愛娘たちの結婚話に動揺する父ジョセフ役に、『ラブ・アクチュアリー』の名優グレゴール・フィッシャー。
結婚適齢期の仲良し姉妹に扮するのは、『ランズエンド -闇の孤島-』のナオミ・バトリックと『17歳の肖像』のエリー・ケンドリック。
島に訪れた大騒動に翻弄される姉妹の婚約者役として、『ハリー・ポッター』シリーズのオリバー・ウッド役に大抜擢されたショーン・ビガースタッフと『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』『ダンケルク』のケヴィン・ガスリー。
ケヴィン・ガスリーは先週ご紹介した「イーディ、83歳、はじめての山登り」でイーディのコーチ役ジョーイを演じた役者です。
島民の敵ワゲット大尉を、『ワルキューレ』『オーシャンズ13』に出演した大人気コメディアンのエディ・イザード。
また、随所にスコットランド地方特有の風景が描写されており、これも目を楽しませてくれます。
ちょっとハッピーな気分になりたいときには、ぴったりな映画だと思います(^^)