六本木の森美術館で開催されている「新・北斎展」に行ってきました。
これは描かれた絵をくり抜いて組み立てて遊ぶ組絵を再現したもの。
実際の大きさは20cmくらいの幅です。
葛飾北斎についてはいろいろな紹介があるので、ここであえてご紹介する必要はないですね。
平日の午後に行ったのですがそれでも40分待ちという盛況ぶり。
六本木ヒルズ森美術館入口から専用の受付、エレベーターを登って52階の展示場へ案内されます。
入口に入るまでは列をなしていますが、会場にはいったら自由に歩き回れます。
音声ガイドを借りてヘッドホンを装着。
解説をしてくれる場所の番号を押すことでそこに展示されている作品群について解説してくれます。
今回の「新・北斎展」、展示内容は時期によって変わるのですが展示量が膨大です。
https://hokusai2019.jp/pdf/list_ja.pdf
こちらに展示品のリストがあるのですが、479点もあります。
時期によって入れ替えがあるのですが少なくともこの3分の1は展示されていますので160点はあることでしょう。
これは北斎の晩年90歳で無くなる前「画狂老人卍期」と言われる時期の作品で「雲龍図」。
(写真は「新・北斎展」公式ホームページより引用)
今回のあまたある作品の中で「雲龍図」が2点展示されていてこれはその一つです。
私はもう一つの雲龍図がとても気に入ったのですが、イメージだけでもと思いこちらを掲載しました。
この北斎展には大きく3つ見どころがあるそうです。
1つは、若い20代の時期から亡くなる直前90歳に至るまでの約70年に渡る活動を見ることができること。
時代の流れに沿って展示されているのでその作風の変化がわかります。
富嶽百景などが有名ですが、実にいろいろな作品を手がけていたんですね。
本の挿絵や、コミカルな描写、生首のようなおどろおどろしいもの、墨絵のようなシンプルなものなどなど・・・
素人の私でもいろいろな作風があるなぁ、と楽しめます。
2つ目の見どころは初公開作品がたくさんあるとのこと。
確かに見たことがない作品ばかりで北斎というメジャーな画家にもかかわらず新しい絵を見ている気がします。
3つ目の見どころは永田コレクションの最後の東京公開だそうです。
恥ずかしながら永田コレクションを初めて耳にしたのですが、北斎研究家永田生慈氏が生涯に渡って収集した2,000点あまりの作品が今島根県立美術館に寄贈され、永田コレクションとして保管・展示されているそうです。
確かに今回展示されている作品の殆どが「永田コレクション」と書かれていました。
よくもまぁ、こんなに集められたなぁと感心することしきり・・・
これだけ希少かつ多くの作品を手に入れるには相当なお金が必要だったろうと思います。
下世話な話ですが、そのお金はどうやって手に入れたんだろうと思ってしまいました。
永田氏は残念ながら2018年2月に66歳という若さで亡くなられています。
その直前に自分が収集した作品1,000点あまりを島根県に寄贈したというのです。
「寄贈」だから所有者は永田氏なんだろうなぁと。。。
誰がスポンサーだったのか調べても全くでてきません。
もしスポンサーが存在していたとしたら、私としてはまったく表に出ずにこういう活動を支援するようなお金の使い方をしてくれたことを素敵だなと感じます。
話がそれましたが、今度島根県立美術館にいってじっくりみてこよう、と思えるくらい興味深い作品が多かったです。
混んでいたので駆け足で回りましたが、それでも2時間くらい要しました。
じっくり観賞していたら半日や1日楽しめるかもしれません。
鑑賞した後は新橋へ移動してガード下の焼き鳥屋さん「羅生門」へ。
昭和の匂いプンプンのこちら、コの字のカウンターとその外にあるテーブルで構成されていて、飲み物は瓶ビール、日本酒、缶酎ハイのみ(^^)
缶酎ハイは本当に缶のままでてきます(笑)
串はなかなかいけます(^^)
うん、朝からじっくり美術館に行ってランチやティータイムで休憩しつつ作品を堪能して夜焼き鳥で日本酒をいただく、なんていう1日、やってみよう(^^)
永田コレクションを見に島根県に旅行なんていうのもいいですね。
ちなみに新北斎展の開催概要は以下の通りです。
名称 新・北斎展 HOKUSAI UPDATED
会期 2019年1月17日(木)〜3月24日(日)
※ 会期中、展示替えがあります
開館時間 10:00~20:00、火曜日のみ17:00まで (最終入館は閉館の 30 分前まで)
休館日 1月29日(火)、2月19日(火)、2月20日(水)、3月5日(火)
会場 森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ 森タワー52階)
Mori Arts Center Gallery (Roppongi Hills)
(〒106-6150 東京都港区六本木 6‐10‐1)
アクセス
東京メトロ 日比谷線「六本木駅」 1C出口 徒歩0分(コンコースにて直結)
主催 日本経済新聞社、NHK、NHKプロモーション、森アーツセンター
協賛 伊藤忠商事株式会社、凸版印刷株式会社、三井住友海上火災保険株式会社
特別協力 島根県立美術館
協力 日本航空
お問い合わせ 03-5777-8600(ハローダイヤル)