今回の読書会の課題図書はこちら。
仕事の関係で読書会に参加できなかったのですが、読了したので私見を簡単にまとめました。
思考実験とは何か。
「哲学の本質をより純粋に、深く理解するために特定の状況を想像する思考」
(本書のカバー裏の記載から引用)
有名な思考実験の1つが「トロッコ問題」です。
「制御の聴かないトロッコが、今、5人の作業員を轢こうとしている。あなたは進行方向を切り替えるレバーを引くことができるが、もしあなたがレバーを引けば、今度は切り替えた先にいる別の作業員一人が犠牲になってしまう。さて、あなたはレバーを引くべきだろうか、それとも引くべきでないだろうか?」
(本文”はじめに”より引用)
さあ、あなたならどうする?(^^)
ご存知のように”正解”はありません。
こういった状況でどのように考えるか、を問うています。
ちなみに、レバーを引いて5人を助ける考え方は「功利主義」と言われていてイギリスの哲学者ジェレミー・ベンサムが唱えた考え方です。
またレバーを引くことで罪のない人を殺すことは良くない、としてレバーを引かない、という選択肢は「義務論」と言われていてプロイセン(今のドイツ)の哲学者であるエマニュエル・カントが唱えた考え方です。
つまり哲学者の間でも考え方が割れる問題だということです。
悩ましい状況に直面したとき、どちらも選択肢になりうるので、簡単に判断をすることができません。
そのとき、「まあ、これでいいか」と割り切ってしまうのももちろんアリですが、あとで「あ〜、こうするんじゃなかった」と後悔したりしないでしょうか。
また、同じ状況に直面しても、その時の年齢が違っていたり、自分の置かれた環境が違っていたり、社会環境が異なっていたりしたことで、決断が変わることもありえます。
本書は、”その時の自分にとってベストと思われる判断”を導き出すために、できる限り考えられる力を養う、そんな問いかけを集めた本、とも言えるかもしれません。
なので、一度読んだら終わり、ではなく、何度も何度も読んでその都度考える、というトレーニングをするのにいい本ともいえるでしょう。
本書には34の思考実験が掲載されています。
1日1つ、そんなペースでもいいかもしれません(^^)

